「悪人」

アカデミー賞を総なめにした作品だったので見たかった＾＾

観た後にいろんな事を考えさせられる重い題材でしたけど
本当に素晴らしかったです。
祐一は出会い系サイトで知り合った女性を殺した殺人犯。
そんな祐一と出会い系サイトで知り合い愛してしまう光代。
殺人者と言われればそりゃ悪人です。
殺してしまうなんて一番悪いに決まってる。
でも、犯罪にならなくても誰か傷つけてる。
祐一が犯してしまった犯罪も多くの人の心の奥に潜む悪が
積み重なって最終的に祐一が爆発させてしまったのかもしれない。
誘発させた事件は犯罪にはならない。
でも、誘発させた人は全く罪の意識など感じていない。
祐一の育ての祖母は祐一の事件が明るみに出た後
マスコミに追いかけ回される。まるで犯罪者のように。
でもその祖母も悪徳業者から何十万もの漢方薬を
脅され購入させられている。
犯罪者の親族も被害者だった。
でもそこはマスコミは知らない。
・・・善人だと思ってる人も
・・・被害者だと思っている人も
・・・誰にだって
悪人になる要素はあるってこと・・・。
祐一は逮捕される直前、光代の首を絞めて殺そうとする。
でも、その真実はきっと殺すことではなかったと思う。
もう少し、もう少し早く祐一と光代が出会っていれば・・・。

本当の悪人って・・・。
もしかして、全く罪の意識のない善人のことかもしれない。

星５つです。